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軌道材料の種類・用途を知る⑥(ガードレール類編)

 軌道材料もどんどん増えてきて、種類ごとの適用が分かりづらくなっていませんか?特に、PCまくらぎやレール締結装置の種類が多く、覚えにくいですよね?

 現在、何があって、どういった場合に使用するのか、順番に整理していきたいと思います。

 ※長さや曲げ加工の違いなど、細かい種類については割愛しています


目次

ガードレール類

【脱線防止レール】

  • 敷設区間:下りこう配変更点及び連続下りこう配と急曲線の競合する区間等、事故多発箇所に設置。
  • 設置位置:軌間内側の曲線内軌側。
  • 本線レールとの間隔:最大で85㎜。
  • 敷設方法:本線レールに対して、つとめて同種レール以上。まくらぎへの締結は、1本おきとすることができる。

【脱線防止ガード】

  • 敷設区間:基本的には脱線防止レールと同じ。推定脱線係数比が1.2を下回る曲線に設置。
  • 設置位置:軌間内側の曲線内軌側。
  • 本線レールとの間隔:最大で85㎜。
  • 敷設方法:ガード1本当たり6mであり、固定金具が6個あるので、まくらぎ間8~10マスの間の取り付けられる位置で6個を取り付け敷設する。

【安全レール】

  • 敷設区間:脱線防止レール、ガードを設置すべき箇所で、かえって危険が生じる箇所(落石または積雪の多い箇所等)に設置する。
  • 設置位置:軌間内側の曲線内軌側。
  • 本線レールとの間隔:180㎜(タイプレートを敷設した場合220㎜)。
  • 敷設方法:本線レールに対して、つとめて同種レール以上としている。まくらぎへの締結は、1本おきとすることができる。

【橋上ガードレール】

  • 敷設区間:曲線橋梁、列車進入側に急曲線が近接している橋梁、10‰以上の勾配中または縦曲線中の橋梁、延長200m以上の橋梁。
  • 設置位置:軌間内方の両側に設置することが基本だが、降雪地域では軌間外方でも良い。
  • 本線レールとの間隔:180㎜(タイプレートを敷設した場合220㎜)。軌間外方の場合は、端部が550㎜となるようわん曲する。
  • 敷設方法:本線レールに対して、つとめて同種レール以上としている。まくらぎへの締結は、1本おきとすることができるが、継材と兼ねる場合は各まくらぎに締結する。複線区間においては列車の去り側をわん曲しなくても良い。
  • その他:列車の進入側は橋台端部から外側に4m~4.5m以上の長さとする必要があるが、マルタイ不能区間となってしまうため、一時的に外すことのできる「転換式ガードレール」も開発されている。

【踏切ガード】

  • 敷設区間:木造りやアスファルト舗装の全踏切を基本とする。
  • 設置位置:軌間内方の両側に設置する。
  • 本線レールとの間隔:65㎜(R<300mの場合75㎜)。端部は約250㎜だが、踏切前後の軌間内方に脱線防止レールまたは安全レールが設けられている場合は、そのわん曲は不要。
  • 敷設方法:踏切ガードには山形鋼を用いることができる。幅員から端部を500㎜以上長くする。

【逸脱防止ガード】

  • 敷設区間:新幹線の全区間を基本とする。
  • 設置位置:軌間内方に梯子状に設置する。
  • ガードの幅:550㎜(バラスト軌道)、740㎜(スラブ軌道)。

(参考文献)

  • 解説 鉄道に関する技術基準(土木編)第四版
  • 新版 軌道材料 新版軌道材料編集委員会 編
  • 保線工学<上>

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