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噴泥と対策

 噴泥の発生は、一般的に、路盤土や道床内の混入土砂が、雨水及び地下水等の毛管現象により泥化し、列車通過時の繰返し荷重及び振動によって、道床内あるいは道床表面まで泥土が噴出することで生ずるとされています。噴泥を大別すると、「路盤噴泥」と「道床噴泥」に分けられ、それぞれの違いを押さえておくことが大切です。

目次

【路盤噴泥】

  • 特徴:路盤と同様種別の泥土がでてくるので、その色は路盤土に似ていて、その状態は、円形に堆積し、火山の噴火形を呈している。
  • 見分け方①:手の平でこねてみて、粘り気がある場合
  • 見分け方②:噴泥土の色が、路盤の土色と同様なもの
  • 対策①:「荷重条件の緩和」…道床厚さを35cm以上とする『道床厚増加工法』
  • 対策②:「排水対策」…有孔管を軌道横断方向に設け、水を路盤外に排出する『横断排水工法』、深さ70cm以上の透水性の側溝を整備し、地下水位を下げる『地下水位低下工法』、遮水シートを路盤表面に設け、側溝へ排水させる『路盤面被覆工法』
  • 対策③:「路盤改良」…支持力が高く、噴泥が発生しない材料に路盤土を置き換える『路盤土置換工法』

【道床噴泥】

  • 特徴:水分が多く、土の粒子も荒く、砂やまくらぎ繊維が混入している場合があり、その状態は、まくらぎ全周辺が数本にわたり平面形状を呈している。なお、付近の砕石は摩耗し、丸味を帯びている。
  • 見分け方①:試料内に、ザラザラした砂分が多く含まれている場合
  • 見分け方②:乾燥した場合の色が、砕石と似た色となる場合
  • 対策①:基本的には上記「路盤噴泥」の対策②が効果的である。
  • 対策②:軌道状態に起因するため、副次的にシェリング傷や浮きまくらぎ、締結装置不良が発生する。したがって、それらを解消すると同時に、道床修繕(軌道整備含む)やレール削正によるレール頭頂面の凹凸を平滑化することが望ましい。

(参考文献)

  • 保線工学<上> 保線工学編集委員会 編
  • 保線問答集(上巻) 鉄道現業社 編
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